Saturday, December 24, 2011

珍しくクリスマスプレゼント

ここ数年、クリスマスプレゼントをしなくなった夫とMacSaito。なんでも持ってるから、欲しい物は何もない心境なんです。物は増やしたくないし。

だけど久々に寄ったCDコーナーで、夫に買ってしまった。

ていうか、自分に買ったと言ったほうがいいかも。

23歳でこの歌唱力と貫禄。マーベラス!

Wednesday, December 14, 2011

1000回目

日本のニュースはここカナダでも入ってきます。日本政府が必死に隠したいような都合の悪いことだって、カナダのジャーナリズムは隠しだてしません。福島原発の建屋の屋根が爆発で飛んだ映像も迫力ありました。あれで放射能の心配はないって言われても、説得力がなんにもないの。だから日本の放送はあの部分を、遠くから離れたスチール写真でしか報道していませんでした。知らないということは、怖い!知らされないことも、怖い!

今日のCBC(カナダ国営放送)ニュースでは、韓国の日本大使館前で週に1度行われる従軍慰安婦への謝罪を求めた抗議集会が今日で1000回目を迎えたことを放送していた。この運動は1990年代に始まったらしい。

韓国での集会が1000回目を迎えたことで、オタワの高校2年生のグループがこの問題をプロジェクトとして取り上げ、学校全体としてオタワの日本大使館へ、日本政府は従軍慰安婦に公式に謝罪すべきだと抗議したことを伝えていた。プロジェクトに関わった高校2年生の女生徒がテレビインタビューに応えていた。

まだ高校生のその子は、自分達で行ったリサーチをもとにきちんと理解している。もうかれこれ70年も前に、15~18歳の女の子が日本政府に連行されて、1日に30回も性の奴隷として兵士の相手をさせられたということを聞いた。性病を移されたり、中絶をさせられて一生子供が生めない体になったり、戦争が終わって家に戻っても、世間から冷たい扱いを受けたと理解していると。戦後何十年もたった今となっても、この従軍慰安婦問題は、慰安婦だった少女達と同年代の今のカナダの高校生はとてもいたたまれない残酷な事実として受け止めたのは間違いない。

ニュースキャスターが彼女に聞いた。「謝罪というのはあまりにありふれた言葉だけど、もう年老いた慰安婦達に日本政府が公式に謝罪することに意義があると思う?」。

高校2年生の彼女は、「謝罪をする意義はたしかにあると思う。けっして、謝罪だけがこの問題の終わりを意味するわけではないけれど、まずは日本政府が謝罪をすることで、慰安婦達も心の区切りがつくんじゃないかと思う。そこからまた彼女達の新しい始まりがあるんじゃないかと思う」と毅然と答えた。

このニュースは今日、何度もリピートでカナダ全国放送として流されていた。白黒写真の中のあどけない少女の慰安婦達に涙が出そうになった。そういえば、中学・高校の歴史の授業は、第二次世界大戦のくだりの時代は3学期にもつれこみ、時間がないからとても簡潔にしか教えられなかった。もちろん、教科書問題もあったから、歴史の教師達もきちんとした理解を持っていなかったことも否めない。中曽根康弘が慰安所設置に関わっていたことは公然の事実らしいけれど、もちろん、そんなことは本人の記憶にすらないらしい。

日本政府は必死になって歪曲しようと試み、歴史が風化するのを待っている歴史の一部だけど、それは無駄。

世界が忘れはしないから。

Monday, December 12, 2011

来年のお楽しみ

今年も残り少なになってきました。来年のお楽しみは何にしようかとぼんやり思ったり、思わなかったり。

「水が冷た~い」と文句をブーブー言う子供たちに、「海や湖の多いカナダでスイミングができるのは当然のこと!」と鬼カーチャンは子供たちをスイミングレッスンに通わせているけれど、そういうカーチャンこそ泳げねーっつーの。で、来年は子供たちにこっそり隠れてスイミングのレッスンに通おうかなと思ったり。スイミングは泳げる人にはとても楽しくて素晴らしいエクササイズだけど、泳げるってことは安全対策でもあります。

昨日、来年のお楽しみをひとつゲット。それは、4月のエルビス・コステロのコンサート。2年前のブルーグラスとはコロッと変わり、今回はコステロ原点のロックンロールのツアーになりそう。早くも楽しみ。

コステロといえば、名曲の「アリソン」。島倉千代子さんの「愛のさざなみ」と並び、この曲はMacSaito的ミュージックトップ10に入ります。

そうか、MacSaitoはしみじみしたミュージックが好きなんだ。

エルビス・コステロを初めて見たのは、20年以上前に札幌で。会場はMacSaito母校某女子大の講堂。シスターが教鞭を取るようなカトリックの厳格な女子大にロックンローラーが来ちゃったからその当時は新鮮なショックを受けました。

先日のジャックソウルに続き、この曲も聴いてね。



かなり待てなくなってきました。「I Hope You're Happy Now」も聴けることでしょう。イギリスのロックはやっぱりいいですね。住むべき国を間違えた感じ。

なんて、本末転倒な本日のブログでございます。

Friday, December 09, 2011

クリスマスまで待てない

いつも車に乗ってる時に聴いてるラジオ局が11月の下旬からクリスマスの曲しか流さなくなってしまった。ワムの「ラストクリスマス」がこれでもかってくらいかかるようになってしまい、MacSaitoはまだそんな気分にさせないでよ~とパニック状態になり、聞き慣れない言葉と洒落た音楽のフランス語放送に変えてしまいました。

気づいたらもう12月9日。クリスマスまであと2週間。子供たちはそれぞれクリスマスプレゼントの期待をふくらませているようです。

長男が欲しい物はコレ。スパイカメラ。

5歳の次男が欲しい物はコレ。トランシーバー。

この二人、新年から探偵商売でも始めるつもりなのか。それとも、カーチャンの一挙一動がこまめにチェックされちゃうのだろうか。やば~。


同じく5歳の三男は、この人に電話して欲しいって。

「ボクが欲しい物みんな、ママからサンタクロースに言ってね!」って。

てなわけで、MacSaitoはなんとなく心の余裕もできてきて、今日からクリスマス局に戻しちゃいました。

ワタクシ的クリスマスミュージックは、カナダのR&Bバンド、ジャックソウルの「Can't Wait Till Christmas」でございます。残念ながら、ボーカルのヘイデン・ニールは2009年に39歳の若さで肺がんで亡くなっています。

まっ、聴いてみてよ。

Thursday, December 08, 2011

99%の私

本日の朝日新聞に「日本の貧困率、過去最悪の16%」という見出しの記事があります。それによると、

「所得が少なく生活が苦しい人の割合を示す「相対的貧困率」が、2010年調査(09年時点)は16.0%で、07年調査(06年時点)より0.3ポイント悪化した。18歳未満に限ると15.7%で、ともに、厚生労働省が貧困率を算出している1985年以降、最悪の水準になった。同省が12日公表した国民生活基礎調査でわかった。」

とくに、単身女性と母子家庭の貧困化が進んでいる。

だが、朝日さん、もうちょっと踏み込んで書いてよね~。今、ホットな話題なんだから。残念なことに、世界的な現象として、貧困化はこれからますます進むでしょう。言い直せば、貧富の格差はどんどん広まっていくでしょう。だから、この秋、世界各地で「占拠せよ」運動が巻き起こったわけです。ここバンクーバーでもテント村ができました。収入カテゴリーの裕福な1%に対し、もろ99%に属するMacSaitoはもテント村で一緒にプロテストに参加したいところでしたが、子供たちを路頭に迷わせることはできない身、なので、おにぎりとクッキーの差し入れを届けました。

貧富の格差が広がるということは高所得者と低所得者の収入差が広がるということだけど、経済協力開発機構(OECD)は、その原因の一つとしてグローバリゼーションを挙げている。朝日さん、ちゃんとそのこと書いてよね~。つまり、日本みたいな経済発展国はもろにその影響を受けている。日本で作ると賃金や原料が高いからって、製造工場を開発途上国に移してしまうってやつ。車の部品とか、精密機器、家電、コンピューター、アパレルなんか、みんなそうでしょう。だから、日本では中小企業が倒産して、リストラでがんがん人員カットされて、中間所得者が減ってしまった。自殺者も増えた。それで、低所得者層って、いくら頑張って働いても賃金が上がるわけじゃない。だけど、多国籍企業はグローバリゼーション(発展途上国で低賃金で労働者を働かせて、安い原料を使って経費を下げる。これが中国の公害のたれ流し、ブラジルの森林伐採となり、地球温暖化に拍車をかけている。)で利益は上がるわけだから、そういう企業のエグゼクティブは収入を増やして1%であり続ける。ボーナスだけでいくらだって?ふざけんな!

まっ、ここまではよくわかる世界の格差拡大とグローバリゼーションの関係なわけなんだけど、ここカナダのThe Progressive Economics Forum(プログレッシブ・エコノミクス・フォーラム)という有識者団体のサイトが一歩踏み込んだ分析をしてたのが面白い。それによると、貧困格差拡大にはグローバリゼーションも一理あるけれど、それよりも、公共政策の減少が大いに影響してるとのこと。さかのぼれば、1990年代に経済活性化のために始まった公共政策削減。つまり、1990年代の経済低迷で失業率悪化を防ぐために、雇用基準を緩和したこと。雇用率を上げるためには、不安定な雇用状態や低賃金も受け入れて働くようにしたこと。それにより、失業保険が削減され、税率引き下げが行われた。ここカナダでは失業保険が削減されたことにより、格差が広がることになったとそのブログは伝えている。例えば、1990年代まではカナダの社会福祉には北欧並みの70%もの税金で埋め合わされていたのが、今では40%まで低下。たしかに、MacSaitoの大学の学費も、州政府財源の教育への助成金が大幅にカットされたので年々やたらと上がり続けていた。しかも、奨学金だってそう簡単に出してくれなくなった。公立校への助成もどんどん少なくなってきたからと、今、バンクーバーの公立校では月に1度くらい学校が休校になる。そうすることで、教職員への賃金がカットできるって。これ、ひどすぎない!?医療費もどんどん上がってきている。救急病棟での待ち時間が5時間とか。それじゃ救急病棟じゃないって!?子供を預けて働きたい母親もたくさんいるのに、政府から認可された保育園の数は少ないし、入るのが至難の業。しかも、保育料が高いから、働きたくても働けない母親がたくさんいる。

失業者とか低所得者はいい仕事に就くために学歴をつけたいとか、就職に有利なトレーニングスクールに通うとか、そりゃあ夢はあるわけですよ。だけど、授業料が高いときて、おまけに公的援助も少ないので、そこで道がふさがれることに。つまり、貧乏人はどんどん貧乏になっていく縮図ってわけです。

ここまではカナダの話。だけど、日本がこの道に向かっていることは否定しきれないですね。TPPなんか始まっちゃうと、ほんと、先行き暗いなぁ。

なぁ。

なぁ。

なんか暗くなるなぁ。

だから、MacSaitoは黙っていません。今、声を上げなかったら、後々で後悔するから。で、MacSaitoはせっせと市民農園で自分の野菜を作っています。地物が一番。メキシコ産のアスパラなんか食べたくないなぁ。農薬は嫌いだ。