Sunday, April 19, 2009

東京タワー

うちの近く、バンクーバーのウエストサイドの住宅街で、日本人の学生や観光客が多いダウンタウンから離れた、本当に本当の住宅街なんです。で、そんな界隈に日本人のご夫婦がやっているヘアサロンがあって、あまり広告も出してないので、エッ、こんなところで日本人がやってるの?!って見つけた時には少し驚き。ヘアスタイリストの人達もみんな日本人、だけどお客さんはローカルな人ばかりです。時間ができたので久々にヘアカットへ。

今回も前回に続けて髪を切ってくれたのはワーキングホリデーで来ているシヅコさんです。まだ20代半ばのシヅコさんに、私は日本の情報を色々聞きます。ヘアサロンで手にする日本からの雑誌に食い入るように見入る私。なんせ雑誌はViViで止まっていた私には今はオッジなんていう雑誌が出てることすら知りません。「これ、いいですよ」とシヅコさん。私は資生堂の広告のモデルを指差して「これ、だあれ?」。「それ、エビちゃんです。演技をやらせたら全然だめで、またモデルに戻っちゃったんだけど」とシヅコさん。な~るほど。「日本のファッション雑誌は質がいいわねぇ」なんて、シヅコさんのはさみ使いにすっかりお任せして雑誌のページをめくっていた私です。何かのことでモックンの話になって、「奥さんの也哉子さんもすごいですよね。東京タワーが素晴らしかった。エッ、知らないんですか?」と言われ、とにかく、数年前に帰国した時にかの「楽天」が何かすら知らなかった私には、東京タワーって言われたら、あの東京の真ん中に建ってる赤いタワーしか頭に浮かばない。話が飛んで、シヅコさんと本の話になって、これまで姉が送ってくれた本が読まないままに本棚に並べられていることを思い出して、「たしか、リリー・フランキーって人の~」と言ったらシヅコさんが、「それです!東京タワー書いた人!」ってことになって、私の中で話がやっとつながった。本屋に行くと店頭に並べられている本の表紙でシヅコさんはコレ!と感じるらしい。それでも一応シヅコさんは本屋の通路を一通り歩いてからその本のところに戻るらしい。それでコレ!という勘が働いて読んだのが「東京タワー」。素晴らしい本だったらしい。「けんかばかりしてる親にも読んでって言いました」とシヅコさん。「1日で読めるから読んでください」と私に。

早速家に戻って本棚に直行。で、すでに最初の数10ページを読み終えたところ。リリーさんと私は世代がほとんど同じだから、あの頃の画像が頭に鮮明に浮かんでくる。ウワーッ、これこれ、って感じが早くもこみ上がってくる。

夫と子供たちが出かけている日曜の昼下がりの今日。これからまたソファに座って読書にひたります。

3 comments:

わたし said...

東京タワーね、
エピソードの一つ一つが面白い、
胸に迫るね。
実話の重み。
深刻な場面でも間抜けになっちゃう笑いって
あるよね。

Ms. MacSaito said...

わたしさんはどんな本が好きですか?最近感銘を受けた本はありますか?

わたし said...

最近は、成人のアスペルガー関連の本を何冊か読んでます。