Thursday, November 04, 2010

さらば、マック!

アメリカの大都市で初めて、サンフランシスコがある条例を採択しました。レストランなどで、健康的な栄養価の食事を出してない場合は、子供向けの景品が渡せない。ということは、マックではおもちゃつきでハッピーセットを販売することができなくなるわけです。つまり、きちんとした栄養価のあるメニューにしなければ、子供をねらったおもちゃが配れなくなること。

今、北米では肥満が社会問題となっています。子供から大人まで、肥満化がどんどん進む北米。肥満は様々な病気を引き起こします。とくに、心臓病・コレストロール系。マックのようなファストフードのお店は肥満の大敵。しかも、おもちゃ欲しさでマックに行きたがる子供はミリオンといるわけで、そのおもちゃが配れないとなると、マックは大きな打撃を受けます。素晴らしい!今回の条例採択で、マックのスポークスパーソンは「これはとんでもない条例です。子供が何を食べるかは、親が決めるべきであって、親の責任のもと、食事を与えるべき。市の条例が、人々が食べる物の責任を取る問題ではない」という声明を出しました。

気軽に行ってしまうファストフードのお店。が、脂肪、塩分の異常に高いメニューが人々の健康に害を与えることに。さらに、グローバルな視野からもMacSaitoはアンチ・ファストフードです。

値段も安いからとつい入ってしまうのがファストフードのお店。その裏では、熾烈なコスト競争が行われています。メニューの材料となる肉などはコストの安い発展途上国から輸入され、そういった国々では輸出用の牛や野菜の栽培を広げるために、人々の食料源となっていた田畑をうまく差し押さえ、人々は低賃金で輸出用の牛や野菜を育てる農場で働くことに。もちろん、現地の一般人の食卓にはそういった収穫は届きません。それに収穫を増やすために使う農薬やホルモンは環境破壊を進めます。

そして経済発展国のファストフードのお店で働く人々はどんな人たちでしょうか?若者だったり、学歴の低い人々、主婦のパート、移民労働者など、社会に自分たちの「声」が反映される人々ではありません。そのため、ここでまたコスト競争の犠牲となり、低賃金労働を続けるしかないのです。

サンフランシスコのこの条例が世界各地に広まるよう、そして、これが次の肥満化防止へのステップにつながるよう、人々の健康への関心が高まるよう、MacSaitoは祈っています。

2 comments:

orange said...

こんばんはー。これを読んで昔授業で見たドキュメンタリー"McLibels"を思い出しました。イギリスでは、裁判でマックの「子供達への悪影響」と「労働者からの搾取」等が「法に反する」として(ある程度は)認められたんですよね。

手軽で安くてついつい手を出してしまうファストフードも、子供がいたらやっぱり考えてしまう。「おまけ」商法は、子供が欲しがるものにはついつい親も甘くなってしまうという心理をついたものですよね。

でも子供のうちに食べたもので覚えた味覚は一生着いて回るもの。やっぱり親は安心して口に入れられるものを食べさせてあげたいですよね。

Ms. MacSaito said...

その通り。子供が食べるものを管理するのは親の責任はもちろんのこと。だから、マックなんかに行かないで、きちんとしたバランス良い物を食べさせてヘルシーに育てたいものです。