Tuesday, June 19, 2007

ノアとお出かけ




私はこれまで一度たりとも、3人の子供と私だけで出かけたことがない。それを考えただけで、ちょっとびびる。今、智樹とノアは1歳ちょっとで、向こう見ずに歩くことしか知らない。一人はあっちへ、そしてもう一人は別方向へひたすら歩いて(時には小走りで)行ってしまうのだ。ケンが1歳半だった時、日曜日のサイエンスワールドの人ごみで、4秒くらい目を放した隙にいなくなられてしまった。20分後に、はぐれた場所の上の階で一人で無邪気に遊ぶケンを見つけるまでには、心臓が止まりそうな思いをした。そんな経験もあって、3歳半になってきちんと歩くようになってくれたケンと、無鉄砲な1歳過ぎの双子の男の子を連れて私だけで出かける状況はいまだに避けているのである。
 ナニーさんが来てくれる火曜日の今日は、珍しくノアだけを連れてダウンタウンに出かけることにした。ノアのパスポート用の写真を撮らなければならないこと、ノアと智樹の靴が必要なことなど用事がいくつか重なった。智樹のパスポート用の写真も撮らなければならないのだけれど、今日はなんとなくノアを連れて行こうと思った。ノア一人を連れて行けば、智樹の靴のサイズは同じことだし。というわけで、火曜日は私は車に乗らない日と決めているので(私のささやかなる環境保護への貢献)、バスに乗っていざ出発。ケンと違って、我が家の双子はかなりシェルターに囲まれた生活をしている。ケンは小さな時から私とジムに行ったりなんだかんだと頻繁にバスに乗っていたけれど、双子の場合はそうもいかず。ナニーさんが来てくれる日には、彼女に双子を頼んで、ケンだけを連れて出かける生活をしてきた。
 バスに乗ると、ノアは神妙な顔で周りをうかがっている。まだ自分がどこにいるのかよくわかってないという表情だ。いつものノアのスマイルがちっとも出てこない。突然、真面目な人になってしまったノア。ロブソン・ストリートでバスを降りて、ハウ・ストリートの写真屋へ。ここはケンが赤ちゃんだった時にパスポート用の写真を撮ったところだ。子供のパスポート写真は、じっとして座っていてくれないとかぐずるとかの理由で、なかなか撮ってくれる写真屋が少ない。今日は5時過ぎには家に戻りたかったので、用事の順番をしっかりと紙に書いて、所要時間も計算しておいた。久しぶりのダウンタウンはけっこう変わっていてビックリ。新しいビルも出現している。そして、あの写真屋の前に着いてガクッ。店じまいをしていたのだ!今日の一番の目的はノアのパスポート用の写真を撮ることだったのに!気を取り直して、靴を買おうと思っていたシアーズに行く。シアーズにはフォトスタジオが入っていることを思い出した。シアーズの中も変わっていた。都合のいいことに、フォトスタジオは子供服売り場の3階に動いていた。予約もしてないのに待ち時間もなく、ノアの写真を撮る番に。その頃には硬い表情も取れたノア。初めてのダウンタウンで見るもの聞くものを楽しんでいた様子。ところが、丸い椅子にノアを座らせ、私がノアの胴を支えて写真を撮ろうとすると、動いたり瞬きしたり、なかなかいい写真が撮れない。ケンはいつも1回でオッケーだったのに。。。なんて思いでが頭をよぎる。やっといい写真が取れたかと思うと、ポラロイドが現像されると、あごによだれがついていて、その部分だけテカーッと光っているので撮り直し。あまりに動くので、今度は私がノアを抱いて座り、私が写真に写らないよう、不自然な体制でノアから体を離してなんとか1枚目をつぶってないショットが撮れる。ただ、ノアの目はかなり上目遣いで(カメラの上のぬいぐるみを見ていたので)、しかも目つきがギラーッとこわばり、口はギュっとへの字に結ばれている。いつもの愛らしいノアらしさが全然ないのだ!まっ、仕方ない。たった3年間のことなので、このパスポートで我慢してもらうことにしよう。

それから、男の子らしいスニーカーを、智樹の分も一緒に2足購入。足元がこれまでの冬用のブーツからスニーカーに変わっただけで、一段と男の子らしさが増したノア。

帰りのバスの中では私の真似をして舌を出したり、ダーダー言ったり愛嬌いっぱい。いつも智樹とノアの双子は一緒くたに扱われて、なかなか私と1対1の時間が取れないけれど、今日は私もノアだけを見ることができて、お互いの絆を少し深めることができた感じ。

写真は、バス停でバスを待つノア。バンクーバー・アートギャラリーの建物前と後ろで1枚ずつ。

初めてのノアとのお出かけはとても楽しいアドベンチャーだった。今度は智樹のパスポート写真を撮りに。

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