Sunday, January 10, 2010

全身スキャナーのブログが元で、同じく何年も飛行機に乗っていないあの方とさっき電話で話したところ。あの方は、春にロンドンへ行くらしい。ロンドンなら、私は機会があるならいつでも行きたい!って思うのに、あの方は何だか気乗りしていません。代わりに行ってあげたいな~。そしてあの方には、我が家の愛らしい天使のような3人の子供達の面倒を見てもらって。。。なんか、こう考えてみると、このトレード悪くなかったりして!私はイギリス大好き。あの方はうちの子供たちが大好きだと思うので。

さて、私が最後にホリディと言える旅をしたのは、ケンがまだお腹にいた時。子供ができるとしばらく旅もできなくなるな~と思い、年貢の納め時にいつもと少し違う、チャレンジングな旅をしたいと思いました。でも、妊婦なのでそれほどアドベンチャーはできない。バックパックは体の負担になるからスーツケースで。万が一のために、医療システムのしっかりした国。となると、私が行ってみたいアジアのあちこちの国はバツになりました。インド、ベトナム、カンボジア、ミャンマーあたり。残念。時期は夏が終わりかけの8月下旬。南半球のオセアニアは季節が反対なのでこれもバツ。ブラジルやアルゼンチンにも行ってみたいと思い、その頃、地球の歩き方のブラジル編を買いました。となると行き先はブラジルか。。。夫はあまり気にかけてないようで、私にすべてを任せていました。「君が行きたいところならどこでもいいよ~」と。旅は私以上にしている人です。アドベンチャーなホリディができないのが少し残念そうだったけど、私は夜な夜などこへ行こうかとネットなどで調べました。やっぱり、ブラジルかな。。。あのなんとかって滝も見たいし。デニーロ出演の「ミッション」でロケ地になったところ。

そして、色々考えた挙句に行き先決定。子供ができたらあまり行けそうもなくて、でも、一度は行っておきたい国。ある程度チャレンジングなところ。私は旅に行く時、英語も日本語も話されていない国に行くのが好きです。なので、その二ヶ国語が話されていない国。

夫に「決めたよ!」と言いました。もちろん彼はどこへ行くか興味津々。。。

「。。。ロシア。モスクワとサンクトペテルブルグに行こうよ」と私は言いました。「ブラジルじゃないの?」と少し驚いた彼。もちろん、ブラジルではありません。私は時たま人をかく乱させるのが好きなだけです。せっかくロシアまで行くので、隣接したエストニアとラトビアにも足を伸ばし(ベラルーシは断念)、帰りはデンマークで数日過ごしてカナダに帰国の予定で飛行機のチケットを取りました。

共産体制の崩壊したロシアと一口に言っても、チケットを取った後で、個人旅行はまだまだ難しいことを知ったものの後の祭り。マイレージでゲットしたチケットはキャンセルするわけにはいきません。ロシアに行く人はたいていがパッケージ旅行で行っているのです。まず出発までが難関続き。ロシアに行くには、入国と出国ビザが必要です。ビザと言っても、ロシア大使館に申請すれば誰でももらえるものでなく、まず、ロシアのスポンサーから招待状をもらい、それを元にビザ申請できる仕組み。私達はロシアのホテルを予約して、そこから招待状をもらうことにしました。モスクワとサンクトペテルブルグで滞在するホテルを決めました。が、これがまたファクスでのやりとり。手続きを始めたのが5月。西側諸国の一員として暮らしている私は、普通、ホテル予約なら時差があっても1晩、かかっても2、3日でできるものだと思っていました。が、最初のファクスから1ヶ月経過。何も連絡なし。ど、ど、どうなってるんだ~と不安になり始め、どれほど待つ時間が長かったことか。やっとこなんとか招待状が届き、ホテル予約もすみました。招待状を取るのにこれほど時間がかかったのだから、ビザ申請もロシア大使館からはね返されるのでは、、、と不安になり、自分達でビザ申請はしないでビザ代行の会社に申請をお願いしてそれから2週間くらい。めでたくロシア出入国ビザ到着!ビザには何月何日に入国して、何月何日に出国すると日付がしっかり記載されています。万が一この日をずらすことになると、またまた面倒になることは目に見えていたので、旅先で突然のアクシデントや病気になったりすることがないようにと祈った、祈った。エストニアとラトビアもビザが必要。でもロシアほど難しくはありません。面白かったのはエストニアでは日本人の私が入国ビザがいらなく、カナダ人の夫がビザが必要で、ラトビアはその反対。なんか、いまとなっては定かでないけどそんな感じ。デンマークはビザなし。エストニア、ラトビア、デンマークともにネットで各国観光局のサイトを見つけ、そこから値段のそこそこのベッド&ブレックファストをメールで予約。ロシアと違って、すごくスムーズ。

ロシアに行く前にガイドブックなどで読んだのはロシアの悪名高い悪徳警官のこと。わけもなく外国人旅行客を道端で止めては、入国書類を見せろと脅し、書類にミスがなくてもなんだかんだといちゃもんをつけて米ドルの賄賂を巻き上げるというもの。それを読んで私は、モスクワとサンクトペテルブルグの日本大使館とカナダ大使館の連絡先をメモりバッグに入れました。パスポートもコピーを取って。万が一のために、高価なものも持っていかない。婚約指輪と結婚指輪も外し、当時使っていたデジカメも家に置き、少し古めのミノルタを持って行くことに。

やっと出発にこぎつけた私達。フランクフルト経由でモスクワ到着。古くてみすぼらしいモスクワ空港の入国審査は、思ってはいたものの長い行列で、ダラダラと時間がかかりました。空港からホテルまでタクシーに乗ろうと、最初に値段の交渉。相手は私たちが外国からの旅行客なのでふっかけてきます。

「US200ダラーズ!」
ジョーダンじゃない!私達は次の運転手に移動。最初は150ドルくらいでふっかけられ、なんとか100ドルくらいで決着。法外な値段はわかってたので、せめて100ドルで長旅の後でホテルに着けるのならいいかということに。心の中では「ニホンジン、舐めんじゃねーよ!」と叫んでいた私。

この旅行でもまた偶然が。。。フランクフルトからモスクワまでのフライトで、通路を挟んで向こう側に座っていた女性がいました。モスクワ到着翌日、私達は市街中心より少し離れたホテルを出て歩いていたところ、向こうからこの女性が歩いてくるではないですか。モスクワと言ってもとても広い都市です。またもや、こんなことが起きたと浮かれた妊婦。

ところで、この旅行で私がスーツケースに詰めるのを忘れたものは、、、靴下。まだ暑かったせいもありすっかり忘れちまった!だけど、モスクワは曇り空続きで、妊婦には禁物の足冷えに。だけど、どういうわけか、いろんな店に入っても靴下が売ってない。モスクワには昔から有名な老舗デパートが一店あったのですが、そこは品揃えが恐ろしく悪く、そのくせ値段は高い。でもって、靴下が売られていない。おまけにロシア人、英語を話さない。話すのはホテルの窓口で、本当に限られた2人くらい。それもあまり上手とは言えない。「靴下」という言葉すらロシア語でわからない私達はどこに行っても靴下が見つからない。なので、ロシアを出国するまで夫の靴下をはいていた私です。ロシアに来てルーズソックスをはくことになるなんて夢にも思っていなかった私。。。

こんな感じでロシアに入国し、後は楽しい旅が待っていました。

続きはまた気が向いた時。

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