Monday, December 21, 2009

今週からバンクーバーの各学校はクリスマス休暇に。

今日から3人の子供が、2週間毎日家にいます。シッターさんが来ない限り、私にべったり。悪ガキを卒業したかに見えた双子と1年生の長男が、今日からしばらく悪ガキに戻りそうな気配。これからしばらく私は午後5時にはワイングラスを一人で傾けていそうです。そうでもして気持ちをリラックスしなければ、3人の悪ガキと24/7の日々はキョーレツです。あれっ、ところで、日本語でも24/7という表現しますか?「24時間、7日間」つまり、四六時中という意味です。大げさに言ってるわけではないのです。夜中も気づいてみると私の横で小さな頭をヒョコッと出して寝ている誰か。たまには二人寝ていることもあります。そうなると寝返りが打てなくなり、無理な姿勢で寝るため翌日は首が回らない状態に。

では、昨日の話の続きに。

この手のエピソードはまだまだあります。私たちの友達のジョンとキャシーは毎年恒例のクリスマスパーティを行っています。ジョンとキャシーがそれぞれの友達に声をかけ、いつしかキャシーの友達の私が参加するようになり、そしていつしか私とロバートの友達グループもこぞって参加するようになりました。毎年、クリスマスチックなパーティ料理(ナッツやチーズやスパイスの効いた温かな赤ワインやチョコレート)と雰囲気のいい音楽とで、大人数がクリスマスの温かな雰囲気を分け合うチアフルなパーティです。

毎年このパーティでは新しい人と知り合います。とにかくいろんな人が出入りするパーティ。12月なのでパーティのはしごで立ち寄る人たちもたくさんです。ある年、そのパーティで、私たちはアンドリューというメガネをかけて痩せた背の高い男の人と知り合いました。一度会うとあまり忘れない容貌の彼。翌年もアンドリューはそのパーティに来ていました。私は人の顔は一度会ったら覚えているタイプです。ロバートときたら、いつもパーティの前に私に、「ねぇ、OOOの彼氏の名前はなんだっけ?」とか、「どこどこで出会ったあの人は、名前なんだっけ?」と聞いてきます。時にはどこかのパーティで会った人と道でばったり出くわして覚えてないということもよくあります。こんな人がセールスの仕事をしてなくてよかったと時々思います。

翌年もアンドリューとはジョンのパーティで出会い、ロバートはアンドリューとまるで初対面かのように挨拶をして握手を交わしました。私は「昨年もこのパーティで会ったわよね」と外交的に。この夫にしてこの妻ありだと自分で思います。

しばらくすると、ロバートがつかつかとアンドリューに歩み寄っていきました。

「君って、もしかしてアンドリュー・ウェッブスじゃないかな?」というロバートに「そうだけど」と答えるアンドリュー。

「僕は、ロバート・マック」ロバートが続けました。

ここで二人は20年ぶりのご対面。なんと二人はオタワの幼馴染で、小・中・高と同級生で、トロントの大学でも1年次を寮で同室だったというのです。「昨年のパーティにもいたのに、気づかなかったの?」と言った私に、「わからなかったねぇ。だけど、横顔を見て思い出したんだ」とのんきなロバート。あっ、天然という話もありますが。後日私はアンドリューから、「彼のお母さんは僕のピアノの先生だったんだ」と聞きました。アンドリューも天然というか何なのか。また私の中で、これだからエンジニアという人格こそいい加減な人種はいないと確信しました。

それから私がカナダ・プレースの中のオフィスで仕事をしていた時、お茶を飲みに行くキッチンで出会うジェントルマンがいました。挨拶はするけれど、お互いいつも仕事の合間の休憩時だったのでゆっくり話すことはありません。クリスマス前のある時、彼と初めて立ち止まり会話らしいものをしました。「クリスマスはどんな予定?」で始まり、私は「ロバートの家族のいるオタワへ」と言うと、彼も「僕もオタワ、オタワのどこ?」という話に。「ビーコンヒル」とい地名を挙げた彼に私は「エッ!」と言いました。

「ロビー・マック!」と叫んだ彼。「僕たち、同じ高校に行ったんだよ。ほら、弟がいたよね。彼は今どこ?」と。

ここまでくると、カナダにはまるでバンクーバーとオタワの2都市しかないように聞こえてくるかもしれません。いえいえ、この国、とてつもなく広いです。世界で2番目に広大な領土を持つ国。東から西まで飛行機で8時間くらい。時差にして5時間ほど。その広大な国のあちこちに町があるのです。

そしてここからが私のパンチラインです。

数年前のある時、婦人科系のことでドクターに行かなければならなくなりました。ファミリードクターに電話すると、今後2週間は予約がいっぱいなので、急ぎならばウォークインのクリニック(予約なしで行けるクリニック)に行くよう言われました。万が一のためにドクターには早く行ったほうがいいと思ったけれど、たまに行くダウンタウンのウォークインのドクターは若くてちょっとカッコいい。そんな彼に婦人科系の相談をして触診をしてもらうのも・・・と考えた私は、週末に、ダウンタウンから橋を渡ったキツラノ側の週末でも開いているクリニックにこっそり(こっそりする必要もないのに!)行きました。例えそこで男のドクターだったとしても、会うのは一度きり、手早く触診をすませてもらえばいいと思ったのです。しばらくロビーで待ち、名前を呼ばれて診察室に入り待つこと数分。ドアが開いて入ってきたドクターは・・・・・・。

なんと、あのダウンタウンのクリニックのカッコいいドクター!そこでドドーッと力が抜けた私。彼はそんな私の心の中をわかっていないので「あれ、久しぶりだね」みたいにフレンドリーで、私だけ勝手にナーバスになりながら診察してもらったのです。結局、私はこのドクターから逃げられない運命だったのでしょうか。もちろん、診察結果は大事に至らなかったけど。

こういう出会いが、生まれ育った国から海を隔てて遠く離れた国でもしょっちゅう起こると、よくよく考えさせられます。いったい、これはどんな繋がりなのだろうって。

「この世で起こるすべてのことには意味がある。すべては必然として起こっていて、かつては偶然として片づけていた出来事も本当は起こるべくして起きていた。必然とは何であろうか。それは人間が自由意思によって行動し、あたかも偶然としかいえない人、物、様々な出会いをきっかけにして自分をつくっていくこと、そしてそれを上から大きく見守ってくれる何か・・・・・・・」


数年前にアメリカの心理学者ブライアン・ワイス博士の「魂の伴侶」という本を読んでから、なーんだ、人と人はこういう風に繋がってるんだと納得した私。この本を読んでから心が落ち着き、生きることへの意欲がわき、人生が楽しくなり、あるがままを受け入れようという気持ちになり、そして、自分もいつか死ぬということすらそれほど怖くなくなりました。

今、私がここにこうして生をうけて生きていることも、ロバートと出会ったことも、3人の悪ガキを授かったことも、きっと何かの意味があるのです。そう考えてみると、本当に人生は面白い。

2010年の来年はいったい、どんな出会いや遭遇が待っているのでしょうか。ウフフフ。

今日のオマケはこれ。バンクーバー出身のスター、マイケル・ブブレーです。こんなコンサート、楽しそうだね。

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