Monday, December 28, 2009

今年も1年、我が家は成長しました。

身長でいうと、3人合わせて25センチくらいかな。この先数年、我が家のエンゲル係数はかなり高いものであることでしょう。

先日のブログで、この夏我が家から引退した物を紹介しました。明日は最後のアイテムが我が家を去ります。

それは、これ。



この夏まで我が家のファミリーカーだったセリカです。

2002年に購入したこの車、現在の走行距離59,000キロ。長男が生まれた時、車を買い替えようかという話になりましたが、後部座席にベビーカーシートが取り付けられたので、とりあえず先延ばしになりました。スポーティーな車が好きな夫。彼の前の車はホンダCR-X。車に興味のない私は、とにかく移動に困らなく、小回りのきく車ならなんでもよかったので、セリカはお互いにとって都合のいい車でした。周りの友達からは「子供がいるのにあんな車によく乗ってられる!」と。この車で私達は週末、あちこちへ足を伸ばしました。ウィスラーへ、BC州中央部へ、カーフェリーに乗ってバンクーバー島へ、国境を越えてシアトルやワシントン州のオリンピック半島へ。車に興味のない私ですが、ハイウェイを走るとセリカほど面白い走りをしてくれる車はありません。ググーーーーンと加速する時のあのスピード感。そりゃ、ドイツ車にはかなわないかもしれないけど。。。ハンドルの動きもバツグン。ハンドルを少し回そうものなら、車もしっかりググーッとついてきます。傾斜の急な坂道を上がる時もパワーがあります。車には興味がないというのに、長男を乗せて学校への送り迎えが始まったので、いつしか私のほうが夫よりこの車を運転することが多くなっていました。

4年近く前に双子が生まれた時、いよいよ車を新調しなければならなくなりました。3人の子供のカーシートを取り付けられる車は、色々試乗した結果、ミニバンが主流らしい。スポーティな車が好きな夫、車には興味がなく、コンパクトな車なら乗ってもいいかなと思っていた私。それにガソリン代がかさみ、それに比例した空気汚染を考えると、ミニバンは、ミニバンは、ミニバンは、ミニバンは、、、ミニバンだけは避けようという結果になったエコ夫婦。昨今流行のSUV。私達の友達も、子供がいる家庭もシングルライフを楽しむ人々もこぞってSUVに乗っています。周りからはSUVを買えというプレッシャー。「子供がいるんならSUVでしょう?」って。だけど、このSUVねぇ、でかいだけでかくて、ガソリン代はかさむし、空気汚染はしてるし、安全性に優れているかといえばそうじゃないし、値段も高いし、街中で運転するのに4駆は必要ないし、我々一家族の利己性の追及のために環境汚染に貢献してはならない。。。またここでエコ夫婦は薀蓄をたれました。

というわけで、エコ夫婦は自分達が乗りたいと思う車に出会うまで、セリカに乗ることにしました。もちろん、2席しかない後部座席にはカーシートが2つしか乗せられません。双子が小さかったこともあり、ケンの学校への送り迎えにはケンだけを連れて行き、双子はほとんど家でお留守番。ほら、ブランジェリーナのところの双子もパパラッチにあまりお披露目されてないので、双子は病気なのじゃないかとか憶測がたまに飛び交いますが、3歳以下の双子を外に連れて行くのはよいでないことなんです。だから家で留守番しててもらう方がずっと親としては負担が減ります。話がそれちゃったけど。スポーツカーにカーシートを二つ取り付けるのちょっと抵抗がありましたが、背に腹は変えられない。スポーツカーを狙った車上盗難が多いバンクーバーでは、かえってカッコ悪いカーシートが付いてたほうが狙わる可能性も下がるかなと思っていたら、案の定、ターゲットになったのは子供が生まれる前の一度ですみました。バンクーバーで一番狙われる車はトヨタやホンダの車です。敵はプロか、ジャンキーだからか、アラーム付いててもお構いなし、助手席の窓をバシャーンと割ります。

それ以来、家族5人での移動は市バスを利用して。バス利用のいいところは、安上がりだし、クリーンだし、駐車場を探してグルグル車を走らせる必要もないし、バスの中で出会う人達とはずむ会話が楽しい。子供達もそんなところから社会性を身につけていくんだとエコ・カーチャンは信じています。男の子を3人バスに連れて乗ると、中国系の乗客から私達家族は羨望の的です。

そんな車に興味のない暮らしを今年の春までやってみたところで、双子のプリスクールが始まりました。3人の子供を連れて学校までの送り迎えが始まったのです。双子も3歳になり、家の中にばかりもいられなくなりました。そこでいろんな車を試乗したエコ夫婦。購入したのはマツダ3。日本ではアクセラと呼ばれているようですね。コンパクトな車でありながら後部席にカーシートが3つ乗るのです。燃費もいいし走りもグー!日本車はなんといっても、すぐに故障するアメリカ車と比べると頼れるところがエクセレント!

そこでセリカは売ることにして広告を出しました。この車の良さを知って乗ることを楽しんでくれる人に買ってもらいたいと思いました。どんな人がこの車を買うのだろうと思っていたら、最初に訪れた人は、チャイニーズ系カナディアンの40代の夫婦。こんな人達がセリカに~?と思っていたら、なんと16歳の息子が乗る車を探しているとのこと。16歳の少年の車にセリカでっか~と私は思いましたが、たしかに、このあたりでは子供の高校の卒業祝いにBMWを買い与える裕福な人々が多いところなので、中古のセリカっつーのは別にどうってことないのかもしれません。私だったらうちの子供たちに初めての車を買うのなら、乗りつぶしたホンダのシビックくらいだと思うのだけど、やっぱ、文化によって感覚が違います。結局、この夫婦は車を買いませんでした。

次にきたのはメール。すごいブロークンな英語で書いてあったのは「イタリアからこのメール書く。そのうち、カナダの仕事行きま~す。車いる。すぐチェック送る。住所と連絡先知りたし」と。

私と夫は、「すごーい、車に試乗もしないで買おうとしてるよ~」とか「お金は送ってもいつ車を取りにくるんだ?」とか、「値段の交渉もしないで即刻買おうとしてるよ」と少し大騒ぎ。

が、ちょっと待て。オイシイ話には裏があるというものではないですか。

私はそこでGoogleを開き、英語でタイプしました。日本語に訳すと、「中古車売買、詐欺」。

ウフフ。やっぱり。グーグルは偉大だ!すぐ出てきた。私が読んだページは、アフリカとかあっち方面からすごくブロークンな英語でメールを送ってきて、交渉なしにすぐにチェックを送ってくるというやつ。手口は、売り手が求めた金額より500ドルくらい上乗せしてチェックを送ってくる。売り手にチェックが届く頃、買い手がメールしてきて、間違って500ドル余分に送ってしまったので、自分の代理人をそちらに行かせるので、現金で余分に送った分を戻して欲しいと。その頃には売り手の方にチェックが届いていて、安心して、お金を戻します。後になってチェックを換金しようとしたら、ところが、そのチェックが換金できない。偽造とかなんらかの理由で。なので売り手は車は売れないわ、お金は500ドル巻き上げられるわで泣き寝入り。

それを読んで夫と私はイタリアのセニョール・パスタとコンタクトを取るのはやめました。

夏以来セリカには乗っていなく、ずっと我が家のガレージでランボルギーニ(そう、うちにランボルギーニもあるんです。が、これは友達のを預かってあげているわけありのランボルギーニ!)の隣で待機していたセリカ。夫がたまたまマツダに乗って出かけた時、私も出かけなければならないので久々にセリカに乗ると。。。ワッ、なんか地面を這ってる感じ!まず車高が低い!視界も悪い!ハンドルがきつい!こんな車に子供を乗せてよく運転できたものだと感心してしまった私。

さて、3番目のお客さんは。。。

20代半ばくらいの太った白人のお姉ちゃん。ボーイフレンドと一緒に車を見に来ました。彼女はスタンダードの車は運転できないとのこと。でも、どうしてもセリカが欲しいと。彼女のボーイフレンドが試乗してみて、彼女は寡黙で、彼に夫と話をさせて、車検はやってるのか、事故車ではないのかなどなど、若いながらも色々聞いてきたカップル。それが1ヶ月ちょっと前の話。買うのか買わないのかわからなかったけど、彼女からどうしても買いたいとの連絡が入り、値段の交渉をすませ、いよいよ明日受け渡しです。私としては、スタンダードの車が運転できない人にあのセリカは、、、オイオイ、大丈夫かい?という気もしています。

今晩は夫がセリカに乗って最後のクルーズに行きました。

我が家の成長にともない、我が家から姿を消す最後の大物。アディオス!

3 comments:

Me said...

SUVってなに?
あなた以上に車に興味の無いワタシより。

Ms. MacSaito said...

スポーツ・ユーティリティ・ビークルっちゅーやつですよ。Meさん、こんな言葉も知らなかったら、息子さんに笑われますよ。

Me said...

今朝、年末の特番テレビをチェックしながら新聞を見ていた娘が『ゴダイゴってな~に?』と言いました。
『昔、ママたちの頃流行ったバンド~』と言おうとしたワタシより先に
長男が『天皇のことじゃね?』と言いましたよ。