Thursday, December 24, 2009

今日はクリスマスイブ。明日はいよいよ。。。クリスマス。

昨日も慌しい1日。まずは1日の初めはジムから。これから年が明けるまでしばらくジムに行けそうもないので、昨日は2日続けてのジム。私が行っているキツラノのジムは託児室つきです。子供3人を預けて1時間半で10ドル。託児室にはおもちゃがたくさんあるし、行けば他の子供たちとすぐに仲良くなって遊ぶことができるので、親子にとって心身ともに健康になれる場所。このジムはバンクーバーのあちこちにあります。ダウンタウンには2ヶ所。なので、双子をダウンタウンのプリスクールに送り届けてから、ケンを日本語教室に送った後、時間つぶしはジムで。ジムがなければ私の人生はかなり暗くなっていたことでしょう。そういえば、つい最近のニュースで、このジムがスティーブ・ナッシュに買われたと言っていました。今後どんなふうに変わるのでしょう。スティーブ・ナッシュという人は知る人ぞ知る、ビクトリア出身のNBAのスーパースターだということを、私はつい最近知りました。本当に、興味のないことには疎い私です。

昨日はクリスマス・ショッピングを終えるために双子を連れてあちこちへ。子供一人ならまだしも、3歳の男の子を二人連れての買い物は疲れますよー。クリスマス前の慌しさのせいで、行った先のお店で銀行のキャッシュカードを忘れたことに後で気づき、暗くなりかけた街中をまたその店まで戻りました。こちらでは電子マネーをよく使い、私も買い物はよくキャッシュカードですませます。現金を持ち歩かなくていいのが何よりも便利。買い物の後でキャッシュカードをもらい忘れるなんて初めてのこと。レジの若いお姉ちゃんも次から次へのお客でバタバタしていたようですが。店に戻ると、店の横の路上でそのお姉ちゃんが一服していました。メルセデスという名のお姉ちゃんは私を見つけてすぐに「キャッシュカード、忘れたでしょう。サービスカウンターにあるからね!」とフレンドリー。お互い「メリークリスマス!」と言い合って、私は双子を連れて店の中へ。クリスマス前の慌しい街中でも「メリークリスマス」と声をかけあうと、なんだか心が温まります。

今年はけがも事故もなく、なんとか1年が無事に終わろうとしています。今年は誰も子供病院のERに行かなかった!昨年はノアが2度、頭をぶつけて出血して子供病院のERに行ったのですが、あの子もめったやたらと転ばぬくらいに成長しました。チビ子達が3人いる家庭で、1年を何もなく過ごせたことは感謝です。

平和に過ごしたこの1年。そんな中で、今年一番ヒヤッとしたことは。。。

5月のある日、ケンを幼稚園まで迎えに行き、その足でダウンタウンの日本語教室へ連れて行かなければならないという時に、車のエンジンがかからない!ガレージで、何度か試したけれどまったくエンジンがかからない。どうやらバッテリー。お隣のクリスおじさんが短時間でバッテリーをチャージしてくれて、だましだましエンジンがかかるようになりました。この夏まで乗っていたのはトヨタの車。

夫曰く、「トヨタに持っていかなくてはならないな。新しいバッテリーを入れて、メンテナンスもしてもらう時期だな」と。

「誰が持って行くの?」と言った私に、「さーて、そこが問題だな」と彼。

まったく「僕が行くよ」なんて思ってないところが彼らしい。

私の中では車のメンテナンスとか電球の差し替えは「男の仕事」だと思っているのですが、カチャカチャカチャカチャと四六時中コンピューターに向かっているヤツには、なかなかそういう時間がないというのが本人の言い訳です。

ということで、なんとかエンジンがかかった車でケンを幼稚園に迎えに行って、日本語教室に送り、その足でダウンタウンのトヨタのディーラーまで車を乗っていくのが私の使命に。金曜日の晴れた昼下がり。もっとましなことしたいのに・・・なんて恨めしく思いながら。

行きがけに夫が「エンジンはトヨタに着くまで切らないほうがいいよ。一度切れたらもうかからないかもしれないから」と。いつも彼が言うことは簡単に聞こえて、実際に私がやってみるとそうではないことが多い。

ケンの幼稚園に到着。グラウンドの横に車を乗りつけたものの、玄関から出てくるケンが見当たらない。周りは下校時の子供たちがたくさん歩いている。エンジンをかけたままケンを玄関先まで迎えに行くのもはばかれるので、エンジンを切ってみた。そういえば、エンジンは切るなって言ってたっけな、と思ったものの、アレレ、もう遅い。ケンをゲットして車に戻り、さぁ、ダウンタウンまで出発!といきたいところでしたが、やっぱりエンジンがかからない。

夫に電話すると「面倒なことになっちゃったね。じゃ、そこまでレッカー車に来てもらって、車持って行ってもらわないとならないなぁ」とは言うものの、具体的に彼が電話してくれるとか何も言わず、相変わらずのんきな受け答え。

電話を切ってから私は考えた。車も何とかしなければならないけど、ケンをあと20分後にダウンタウンの先生のおうちまで連れて行かなければならない。タクシーで30ドル払うのもバカらしいし・・・。なんとかしなければならなかった。そうだ、ジャンプスタートとい手がある。誰かここに子供をお迎えに来てる親の車にケーブルが入っていたら、ジャンプスタートができるかもしれない。とは考えたものの、私はジャンプスタートをしたことがなかった。そういう言葉は聞いたことがあるけれど、実際にこの目で見たことはなかった。お迎えに来てるダディ達に目を向けた。物色したって言ったほうがいいかもしれない。BMWや外車に乗ってスーツを着てる軟弱なダディはブー。きっとそういう人たちは手を汚したくないから、車にケーブルなんて入ってなさそう。そこで私が目をつけたのは、少しこわもてのダディ。。。いた!ケンの友達のオースティンのダディ。恰幅がよく、頭を剃っている。見た感じ、ちょっと怖い。白人で頭を剃った人、これがまた迫力あるんだ。

たしか名前はジェーソン。走り寄って言ってみた。
「なんだかバッテリーが死んだみたいで、ジャンプスタートしなければならないんだけど、ケーブル持ってる?」と私。
「ケーブルかぁ、いやぁ、持ってないんだよね。ごめん、ヘルプにならなくて。。。」見た感じと違い、話すとすごく優しそうな彼。某航空会社でフライトアテンダントをしている奥さんのステファニーはとても素敵な人だ。

残念。。。と思った私。するとジェーソンが「スタンダードの車だったら何とかなるかもしれないんだけど」と。私、「そう、スタンダードよ」と答えた。5人家族の我が家の車、言うのが恥ずかしいのだけど、トヨタのセリカっていうスポーツカーだったのです。あの車の後部座席にチャイルドカーシートを着けてることが最初はすごく恥ずかしかった。なんたってスポーツカーなんで。そうです、スポーツカーのスタンダード車はスポーツカーの仁義を通すというもの。

「そうか、それならケーブルなしでジャンプスタートがきでるかもしれない」と彼。
だいたいケーブルを使ったジャンプスタートすらどうやってするのか知らなかった私は、ケーブルを使わないジャンプスタートと言われてもあまりピンとこない。

「まずギアをセカンドに入れて。僕が後ろから車を押すから、動き出したらクラッチから足を外すんだ」とジェーソン。

私はケンを後部座席のカーシートに乗せて、運転席に座りました。ジェーソンが言ったとおりに、セカンドにギアを入れ準備オッケー。ジェーソンが後ろから車を押す。車がゆっくりと動き出す。思いっきり力をこめて彼が車を押してるのがわかる。その時、「Now!!クラッチの足を外せー!!」とジェーソンの怒号。一瞬、クラッチとブレーキの区別がつかなくなるものの、左足を上げてみた。

ブブブブブルルン・・・

オーッ、エンジンがかかった!車がスピードをつけて走り出す。信じられない。私は窓からピースサインをしてジェーソンに大声で「サンキュー!!」と叫んで走り去った。向かう先はダウンタウン。

ダウンタウンの日本語の先生宅までは金曜午後の車の流れ、坂あり、橋あり、また坂ありと起伏に富んでいる。一度かかったエンジンはもう消してはならないと自分に言い聞かせるとナーバスになるもので、信号や坂でギアを変えながら恐る恐る先生宅まで運転。なんとか先生のおうちの前の道路に到着。。。と思ったところで、エンスト!てなわけで、人生も起伏に富んでおります。

「Oh no!!!!」とケンの前で絶叫した私。先生に電話をして、とりあえず道路まで出てきてもらってケンを連れて行ってもらうことに。後のことはそこから考えればいい。先生が出てくる。「大丈夫ですか?」とか心配されて、車に乗らない先生なので、あまり話してもにっちもさっちもいかない。今度こそここまでレッカーに来てもらうしかないかと思った。路上で止まってしまって動かない車。持ち主の私は焦る。

そんな時、名案がひらめいた!ひらめきってスゴイ。たまたま車が立ち往生している道路は坂道。しかも。。。下り坂だ。ということは、車が自然に坂を下っていけば、さっきジェーソンが教えてくれたジャンプスタートを自分ですればいい。オー、私ってブリリアント、なんて思いながら、先生と手をつないで道路脇で私を見ているケンに見守られながらやってみる。車に乗らない先生にしてみれば、私がやろうとしていることはパッパラパーという表情で見ていました。

エンジンのかかっていない車がゴロゴロとゆっくり坂を下り始めて、私は頭の中で考える。えーと、えーと、たしかクラッチを上げるはずだと。だけど、間違ってブレーキを踏んだり、アクセルを踏んでしまうこと2、3度。そしてやっと、違う、クラッチはこれだと気づいてポンと左足を上げる。

ブブブブブルルン・・・

かかった!またしてもジャンプスタート成功。またもや先生とケンにピースサインで走り去る私。そのままトヨタのガレージへ直行。無事、到着。エンジンを切らずに車から出て、近くにいたつなぎを着たメカの兄ちゃんに「あのー、うちの車、一度エンジン切ったらかかんなくなっちゃうのよ。なので、エンジンは切らなかったんだけど・・・」と言うと、クスッと笑われた。「エンジン切っていいよ、大丈夫だから。ここでちゃんとバッテリー見てあげるから」と。そうか、ここはトヨタのメンテナンスの所だった。トホ。

てな感じで、あの時は焦って冷や冷やものだった出来事も今となっては笑い話。あの経験から学んだこと。それはケーブルを使わないジャンプスタート。夫ですら知らなかったことを私は学んだのです!

こうしてDo It Yourselfの国に住み、忙しさがキャッチフレーズのカナダ人夫と暮らす日本人女は強くなっていくような気がします。

この1年無事に過ごせたことに感謝し、それもこれも「愛」だとこじつけている私です。

どちらさまも、メリークリスマス!

この歌、いつ聴いてもいいよね。そうだ、今思い出しました。昨年のクリスマスに夫からもらったプレゼントは、丁度あの頃発売になったビートルズのCD「LOVE」。

愛がものを言う時代です。

3 comments:

Me said...

あんたもおもろい苦労してはりますな。
アテ毎日晩御飯なんにしよう
なんて、なんとも幸せな悩みしてますぅ。
ほんまにクリスマス、ありがたいわ。
ここらでいっぷく、スロウダウンせなあかんわ。
今朝、うちの子らも、ほしいもんもらって
ラッピングペーパーもほかさんと
ガッコ行きましたで。
さすが日本や、クリスマスでもガッコありますのんや。

Ms. MacSaito said...

こういうDIYの国に住んでますとな、子育てもDIYなんですわ。いい意味でやりがいありますで。たまに泣ける時もありますがな。おたくもここらで家族のためにローストビーフでも作ってみんしゃい。うちは明日のディナーは6キロのターキーや。たしかな、ノアが生まれた時の目方は2キロでしたな。

Meやがな said...

>作ってみんしゃい
って、それはあなたあれだわ、東京タワーのおかん。