Tuesday, December 15, 2009

野菜嫌いのケンに関して、ついに我が家の気長な家長が「このままではいかん!」と言い出しました。最近それでもかなり良くなって、ハンバーグやカレーの野菜は食べるようになったんですが、家長は「長男が食卓で野菜を食べないでそのまま見逃されていると、今に2人の弟もそういうことになりかねない」との理屈。たしかに、弟二人はお兄ちゃんを羨望のまなざしで見つめ、お兄ちゃんがやることはなんでもカッコいいと思う年頃。トモキは気持ちがいいくらい何でも食べてくれるけど、ノアは「嫌いなもの」と選り好みが出てきました。

今週になってからケンには、「一口でいいから食べるように」と言うようにし、食べなければ食後のデザートはなしという強硬手段に出た両親。敵はかなり頑固です。甘い物欲しさにグリーンピース1個すら口に入れません。今日はかろうじて納豆に混ぜたほうれん草を食べました。明日の夕食は野菜たっぷりのチキンシチュー。野菜は、タマネギ、ほうれん草、ブロッコリー、にんじん、サツマイモを炒めてから煮て、それをフードプロセッサーでトロトロにして、鍋に戻してチキンと一緒にシチューの素で味付け。ケンはカーチャンを怒らせると特典つきの美味しい食事が出ることにまだ気づいていません。これでしばらくケンのお肌はスベスベしてることでしょう。

私は野菜が大好きで、いつも野菜を使った料理を考えています。寒くなったこの季節はなんといっても野菜をたくさん入れたスープ。乾燥した豆を前の晩に水に浸して戻し、翌日、その豆とにんにく、タマネギ、しょうが、にんじん、そこにトマトやトマトペースト、ハーブを入れてぐつぐつと煮込んで野菜をトロリとさせるだけ。スパイシーな仕上がりにしたければクミンやコリアンダー、カイエンで煮込むとホクホクスープが出来上がり。栄養満点、体も芯から温まります。チキンがあったら、タマネギ、ジャガイモ、にんじん、にんにくでチキンスープ。そこに残りもののご飯を入れるとさらにグー。野菜の切り株や古くなったものはコンポストへ。翌年、庭の土に混ぜると土が元気になります。野菜は無駄にしないのが信条。

こちらの小・中学校では給食がありません。日本人ママとこのことについてよく愚痴をこぼします。給食--あんなにいい物はないわよね~。栄養を考えた献立に、野菜もしっかり。野菜嫌いの子供は一緒に食べる子を見習い嫌いな野菜も食べれるようになります。カナダにはそんな給食がないのが、野菜嫌いな子供を持つ親にはちょっと痛い。稀にいくつかの学校で給食を出しているところもありますが、カフェテリア形式で、子供たちは自分の好きなものを選んで食べれるようになっているので、親が見ていないところで何を食べているかわかりません。

給食がないので子供たちは毎日家からランチを持っていきます。日本語のプリスクールに行っていた時はケンも日本式にトーマスのお弁当箱にランチを持っていっていました。ケンのお弁当は毎回お決まり定食。ごはんとふりかけ、またはおにぎり。卵焼き、ウインナー、チーズくらい。餃子やシューマイすら食べないケン。根っからの食わず嫌い。「ボク、これ食べたことないから嫌いなの」と。彩りに緑や赤のきれいな野菜を入れても絶対口にしません。他の子供たちは五目御飯やキノコのソテーなど、少し手の込んだ物を美味しそうに食べている中、ケンはいつも決まった定食でした。

9月から小学校に入り、ランチはさらに手抜きに。早く食べ終わって友達と遊びたいので、サンドイッチやおにぎりでいいそう。お弁当箱に入っているランチは時間のロスになるので不評に。私としては手抜きができて助かるのですが、栄養も考えないとなりません。サンドイッチにはできるだけ種類の違うハムを入れて、パンも全粒粉やライ麦など。ベーグルやラップといって、丸くて薄いクレープみたいものにスクランブルエッグとクリームチーズを塗って巻くこともあります。おにぎりの時はソーセージを添えて、走り回ってエネルギーを使う体にたんぱく質の補給を。細巻きもよく作ります。こうしてランチの時に野菜を食べることがまったくない長男。誰に似たんだ?

小学校へはおやつも持参。カナダではナッツ類のアレルギーの子供が多いので、ナッツ製品持込は一切禁止です。おやつはそのへんを考慮して、できるだけヘルシーなもの。りんごや、クラッカーとチーズ、レーズンなど。クラッカーも野菜入りというのを選んだりして気休めでも野菜を摂らせようと必死な母。

日本の給食、あれは本当に素晴らしい。そこに一村一品の食材なんか使われてたりして。

ところで、八百屋をやっている同級生がブログで、農家の深刻さを書いていた。お金持ちもお金を使わない時代になったらしい。こだわって美味しいものを作っても、流通段階で値がつかないと書いていた。

コペンハーゲンで環境会議が開かれていることもあり、次回はちょっと食べ物にまつわる含蓄を書いてみます。

ちなみに今晩の献立はローストチキン(抗生物質の注射をされていないチキン)、ローストポテト、にんじんとブロッコリーを蒸してバターをからめたもの、ローストズッキーニ&マッシュルームでした。子供たちと私はポテトの代わりに十六穀米ご飯(すごく美味しい!)。チキンはオリーブ油、ローズマリー、オレガノ、タイム、塩、ペッパーを調合したものを全体に塗って数時間置いてからオーブンへ。オレンジさん、肉を焼く時は… 温度計です!

3 comments:

orange said...

そうだ!温度計をまだ買ってなかった!リマインドありがとうございます。我が家のお正月料理の定番はローストビーフになりそうな気配なので。(おせちはさすがに相方が食べないし、ローストビーフならサンドイッチに出来てお正月にラクが出来るので♪)

ウチの相方は野菜嫌いではありませんが、メインの肉ばかりをはじめからがっつき、お腹が満たされるとそこで食べるのをやめてしまう。当然お皿に残るのは付け合せの野菜。なのでハンバーグに刻んだ野菜を混ぜてみたり・・・まるで子供みたいだ!

だけどすくすく育ち盛りの3人には(特にケンちゃんには)たくさん野菜を食べて欲しいですもんね。騙し騙し、というのも愛ではないかと思います。ママ頑張れー!

日本でも最近は無農薬野菜(オーガニック)への関心がすごく高まっていて、お金持ちほどこういうところにお金を使うのでは?と思いきや案外無頓着な人がまだまだ多いのかな・・・?

丸ごとの果物を、皮をむくのが面倒だからと出さなくなった家庭も多くなったと聞きますしね・・・農家には大変な時代です。(ウチの田舎も果樹農家でした。)

Me said...

野菜を食べんかて栄養は摂れてますぅ。
デザートもろてないケンちゃんが不憫やなあ。
うちの次男の話だと、おいしいお肉と野菜を一緒に口に入れたら大丈夫だそうです。
本当の育ち盛りは、まだまだこれから。そのときがきたら、必ず食べるようになるよ。
じゃなきゃ体がもたなくなってくるはずだから。ケンちゃん、がんばりやっ。

Ms. MacSaito said...

Meさん、そんな水を差すこと言わんといて。イーディス姐さんとのランチからカンフー・カーチャンになることに決めたあてなんどす。アチョー!とか言っちゃいますで。

この前のシチューは「美味しい」って平らげましたで。野菜がわからんようになってたらいいそうですな。お父ちゃんみたいにごっつー強ぅ人になってもらわんきゃならんですさかい。